代表理事あいさつ
1)ご挨拶
代表理事の小倉が、長期にわたって精神障がい者の方々と関わるなかで様々な場面や悩みを目の当たりにしてきました。とりわけ、当事者ご本人をはじめ、ご家族ご友人もお困りで、各方面にご相談に行かれても、行政機関で一方的にサービスや制度の説明を受けるだけが精いっぱい、病院や施設の話を聞くだけで精いっぱいで、自分の家族の場合や今回のケースでは、本当にこれで良いのだろうか、もっと本人にも家族にも良い方法があるのでは、と考えても、行政に相談する事に対して緊張や不慣れで、その場では質問する余裕すらなく、悶々と悩む方々が多くいらっしゃいます。
まず、精神を病むこと、病んでいる人に対する世間の偏見に悩み落ち込みました。係る施設の方々の言動も人としての尊厳無き対応の数々に驚き、怒りや悲しさを感じる事が何度もありました。国民が頼りとしている、国、地方行政、法律では救えない人が多くいる現実を知りました。忘れてはいけないのが、一番困っているのは、当事者であることを、関わる方々に毎日訴え続けてきました。
しかし、上記に書いた様に、「今こうすれば、この人の先につなげられる。」と、解っている事も、個人活動では限界を感じ、相談に来られた当事者やご家族に対し、申し訳無く感じる日が何度も有る事、これも現実でした。
2)できる事から始めます
携わる経験の中で、不合理も味わいながらも、やはり多方面の協力なくしては、障がい者全般の生活は成り立たない事が多く、悩ましくもあります。
一例として、家庭や地域で精神を病んだ人がいます。まず「家庭→病院→地域→多種施設(就労・GH含む)→家庭」となれば良いのですが、緊急性を要する場合に、どこに助けを求めればよいのかわからない方も多く、最悪の場合事件に発展したり、逆に自宅内監禁状態で悲惨な結果となり発見される場合もあります。そういった事が一件でも無くなります様に、そして、いま困っている方々の手助けができます様にと微力ですが手をあげました。
皆さんのお力と、御知恵をいただきながら、出来る事から始めてまいります。
今悩んでいる方や、それを知り迷っている方、お気軽にお声をかけてください。
「一般社団法人 自立の一歩」のあゆみ
1998年 秋 |
発達障がい児童や成人の精神障がい者などの相談を、福島市小学校教諭や御家族から受け、各自の担当医と連携して面談・相談などの支援を行う。 |
1999年 6月 |
「自立の一歩」と名付け活動開始。
スタッフを雇い、精神障がい者に無償で支援を開始する。
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2000年 秋 |
福島市街づくり事業に参加、
中心市街地に相談受付事務所兼店舗を開設する。 |
2005年 夏 |
体調不良により大幅に規模縮小、利用者様と共に次の支援事業所を決めた後、一時閉鎖する。
各障がい者施設に出向き、無料ボランティア講座を定期的に始める。 |
2010年 秋 |
福島県田村市に移設再開準備に入る。 |
2011年 3月 |
東日本大地震後の東京電力福島第一原子力発電所事故で、移設予定地が緊急時避難準備区域に指定され、一時立入禁止となる。
福島県郡山市に緊急避難後、千葉県香取市に避難をする。 |
2016年 春 |
民間の精神障がい者施設に介護職として勤務。
次の勤務先で福祉事業部部長兼統括責任者となる。
その後も、ボランティア講座は継続開催しつつ、県障害福祉課高次脳機能障害支援センター勤務 |
2020年 4月 |
「社団法人自立の一歩」設立 |